日本語入力システム

2015/2/16
 私がパソコンというものに出会ったのは1997年のことなので,あれからもう20年近くになる。
 当時はWindows95の時代だが,パソコン関係の書籍も少なく,インターネットもあまり普及していなかった。勤務していた郵政省でもパソコンを業務に活用しようという動きになり,ワープロソフト(一太郎)や表計算ソフト(Lotus1-2-3)を習得せよ,という命令が下った。
 一応マニュアルはあるのだが,そこには「簡易保険」とか「氏名」とかの文字を入力せよ,とは書いてあるが,キーボードを押しても「kani」とか「simei」とかアルファベットしか出てこない。
 どうやって漢字を出したらいいか分からず,命令を出した局長自身も分からず,局内の誰も分からない。
 個人でパソコンなどまだ買えない中,書店で立読みをしながら,どうやら「半角/全角」キーというものがカギになるらしいという情報を得たのだが・・・

 話はここからである。
 あれから20年にもなるというのに,どの書籍や関連サイトを見ても,日本語入力システムは「半角/全角」キーで切り替えろ,と書いてある。私も長年その方法しかないものと思っていた。しかし使いにくい。
 日本語入力システム(IME)のONでもOFFでも,一つの「半角/全角」キーで切り替えられるのだから,初心者向けには非常に教えやすいし,覚えやすい。
 しかし,どなたにも経験があると思うが,文字を入力しようとする“今この時点”で日本語入力システム(IME)がONなのかOFFなのか,非常に分かりにくいし,間違えやすい。(dakarairaイラする)
 そこで,パソコンソフトとして日本語入力システム(IME)を常にONにしようとしたり,現在のON・OFFを見やすく表示したりするものがあるが,失礼だがどれもぱっとしなかった。例えば表示されたとしても,入力前には結局画面をよく見て確認しなければならないし,その機能が使用できないアプリケーションもあった。
 いかにブラインドタッチができる人でも,手元の書類を見て入力する業務では致命的である。

 そこで私は常々,日本語入力システムを「ONにするキー」と「OFFにするキー」を別に作ればいいのにと思っていた。“今この時点”でONなのかOFFなのか分からなくても,そのキーを押せば必ず希望の状態になる方が経験上実用的で間違いがない。画面をいちいち見なくても良い。
 そんな機能を持ったキーボードを探したが,無い(作れば売れるのに…)。ソフトを探したが,無い。

 それもそのはずである。作る必要がなかったのだ。日本語入力システムの設定にそんな機能がある。私は20年近くも「半角/全角」キーを我慢して使ってきたのだが,もっと早く教えてほしかった。今では日本語入力システムのON・OFFでイライラすることは全く無くなった。

 ちなみにその設定方法だが,日本語入力システムには主に2種類ある(IMEとATOK)。
 例えばスペースキーの左右にある「変換」「無変換」キーをそれぞれ日本語入力システムの強制ONとOFFに割り当てるのであれば,
■一般的なMicrosoft IME(2012)の場合
 右クリック→プロパティ→(Microsoft IMEの設定)詳細設定→(Microsoft IMEの詳細設定)「全般」タブの「編集操作」にある「キー設定」の右の「変更」→(設定)「キー設定」タブ。
 ここで設定したいキー(例えば「変換」)のすぐ右の「入力/変換済み文字なし」のところを選択→変更(M)→設定したい機能(例えば「IME-オン」)→OK。
 同様に「無変換」キーに「IME-オフ」を割り当てれば,日本語を入力する前に「変換」キーを・半角英数字を入力する前に「無変換」キーを押すことによって間違いは無くなる。

■一太郎などのATOK(2006)の場合
 右クリック→プロパティ(環境設定)→(ATOK プロパティ)「キー・ローマ字・色」タブ→キーカスタマイズ→(ATOK キーカスタマイズ)「機能」欄にある「日本語入力ON」のすぐ右の「文字未入力」のところを選択→変更(C)→(キーの変更)設定したいキー(例えば「変換」)を設定すればよい。(同様に「日本語入力OFF」には「無変換」キーを設定。)
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